生活・安全情報

平成30年6月5日

デトロイトの治安・一般安全情報

デトロイトは、自動車産業の興隆とともに米国有数の都市として栄え、1930年代に最盛期を迎えたが、1960年代には工場での職を求めて南部からやって来た黒人の数が50万人に達し、白人との間に摩擦が生じ始めた。1967年、白人警官と黒人との間に起こった言い争いが大人種暴動へと発展し、人種間の摩擦はピークに達した。さらに、1973年には初の黒人市長コールマンが誕生し、その白人対策姿勢から、裕福な白人層が市内を逃れて郊外に移り住むようになり、街の廃墟化にいっそう拍車がかかった。

また、1980年代は、日本車が米国市場に台頭してきた頃であり、自動車関連産業に依存するデトロイト都市圏の失業率が16%(当時の全米平均9.7%)にも達し、反日感情が燃え盛った。

このように治安が悪いというイメージが付きまとうデトロイトの街であるが、ここ数年は市内の復興プロジェクトのための工事も進み、以前と比べると治安も改善されてきている。しかし、夜市内を一人で歩くのはいまだ避けるべきである。

2000年中デトロイトの犯罪情勢は前年比で更に改善された。殺人も396件(前年比マイナス19件)と減少し、年間の主要犯罪(殺人、加重暴行、銃器使用の強盗、性的暴力、強姦を指す)の総発生件数も95,759件と、過去30年間で初めて10万件を下回った。

ご用心!!

  1. ミシガン州、オハイオ州を問わずまた各州内での場所的な特定もできないが、レストランの駐車場に車両を駐車して食事中に車をこじ開けられて中にあった旅券やその他貴重品が盗難に遭うというケース。
    【車両から離れるときは、貴重品を車内に残さないことが大切。】
  2. 貴重品をホテルに預けて滞在したが、チェックアウトの際旅券、現金、航空券などの貴重品が紛失するケース。
    【ホテルのセーフティーボックスといえども安心はできない。特に現金には要注意。預ける際には事故に備えてホテルのGeneral Manager、Front Manager、土日であれば当番のManagerに細かく中身(現金の金額・内訳を含む)を確認させ、確認した旨のサイン入りの預り証を交付してもらうことが望ましい。】
  3. 地理不案内な旅行者が日没前人通りの無い場所を散策したり、 深夜車を停めて休憩中に拳銃を持った男に襲われ金品等を強奪されるケース。
    【上記は当地の事情に不案内な邦人観光客が被害に遭うケース。不案内な土地では特に慎重な行動を取りたい。強盗に対しては抵抗しない方が良い。】
  4. 昼間でも、家の裏口ドアをこじ開けて侵入するこそ泥、あるいは、修理屋等と偽って玄関を開けさせる強盗に遭うケース。
    【知らない人の場合はドアを開けない。ドアチェーンが付いているからと安心して開けるのは危険。修理屋やUPSの配達と偽って家に入ろうとするケースもある。子供にも、絶対に他人にドアを開けないように普段から言い聞かせておく。警察・消防共に、911番を忘れずに!】

旅券の紛失にご注意!

最近、ビザ申請等に必要なため旅券をFEDEXや郵便で送った際に旅券が紛失するケースが生じています。

具体的な例としては、USCIS(移民局)とのやりとり、米国大使館(東京)とのやりとり、勤め先の会社から旅券の持主たる従業員宅に送付した際、というように色々なケースで発生しております。対策としては、旅券を入れた封筒等の外見から「旅券在中」であることが分からないように工夫する等が考えられますが、くれぐれもご注意下さい。